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お知らせ

『第二回 学生向けブロー成形デザインアワード』審査結果

2024.09.27

4月初旬から6月2日の間で作品を募集しておりました『第二回 学生向けブロー成形デザインアワード』の各賞受賞者を当社本社にお迎えし8月27日に授賞式を行いました。

私たちキョーラクやブロー成形について学生のみなさんに少しでも知ってもらいたい。そんな想いから、昨年の第一回目に続き、今回の第二回目を実施しました。昨年の第一回目は、出身の社員が多い千葉大学のデザイン学科の学生の方々を対象に行いましたが、第二回目の今回は、より募集範囲を広げるチャレンジとして、デザインコンペサイト『登竜門』などに情報掲載し、WEB説明会を行うなど、全国のデザイン系の学生を対象に実施しました。

今回「プラスチックで未来を創る×ブロー成形」というテーマで作品を募集し、応募作品26作品の中から大賞、準大賞、佳作5点を選出いたしました。
審査はプロダクトデザイナーのMiyake Design 三宅様をお迎えして行いました。
また、三宅様には授賞式にも参加いただき、受賞された学生の皆様へのコメントをいただきました。

今回、募集期間中にご協力いただいた各大学の先生方、作品を応募いただいた学生の皆様には感謝申し上げます。ありがとうございました。
以下に受賞作品の発表と審査会、授賞式の様子をお伝えいたします。

【大賞】青沼弦様(九州大学) 作品名『Spora』

(三宅様コメント)
 緑地の管理を地域の人も巻き込ませるという目的、その手段として植物と人のコミュニケーション媒体としての野外照明という、目的と手段が
明解なわかりやすいデザインだと思います。水分センサーを用いた照明としての機能と設置のしやすさという点に関しても評価しました。
ブロー成形である必要性についても利点があると思います。ただランプシェードの形状デザインについてはまだ検討の余地があると思われます。

【準大賞】沖原光紀様(千葉大学) 作品名『GREEN HOLE』

(三宅様コメント)
 都会の道路にグリーンを設けるという提案は興味深く、将来性を感じました。しかし、今回の提案は限られたスペースでは有効的な案かもしれませんが、排水溝のメンテナンスという本来のマンホールの用途の側面を考えると、一般的に応用するということは困難だと思います。デザインには様々な側面が考慮されていることが重要だと思います。更なる検討に期待します。

【佳作】細川怜海様、赤司実子様、杉山莉菜様(千葉大学) 作品名『ネイルポリッシュボトル』

(三宅様コメント)
 液の乾燥を防ぎ最後まで使い切ると言う提案は興味深く、将来性を感じました。しかし、筆を液につけやすいという使用の側面を考えると、
今回の提案には少々疑問が残ります。デザインには様々な側面が考慮されていることが重要だと思います。更なる検討に期待します。

【佳作】赤坂翼様(千葉大学) 作品名『Cool Blow』

(三宅様コメント)
 ブロー成型によるクッション性でリストレストをつくるというアイデアは面白いと思いました。
しかし、肌に触れる部分の表面素材がこれで良いのか、土台が必要ないデザインができないか、まだ検討の余地がありそうに思います。

【佳作】井上晶登様、清水陽介様(千葉大学) 作品名『Clear teapot』

(三宅様コメント)
 全て透明でできた急須は思い切りが良く、好感が持てるデザインだと思いました。その反面、デザインが前面に出てくるので、さらにディティールにこだわった形状デザインが必要です。今回の提案はもっと美しくできる余地がありそうです。更なる検討に期待します。

【佳作】岩井叶夢様(千葉大学) 作品名『リトルエコマジック』

(三宅様コメント)
 堆肥化した土をそのままタネを植えられるコンポストという企画については興味深いと思いました。しかし、コンポストを卓上に置くのか、手で振って混ぜられるのか等、疑問が残る点もあります。デザインには様々な側面が考慮されていることが重要だと思います。更なる検討に期待します。

【佳作】伊藤愛海様(千葉大学) 作品名『Flompact』

(三宅様コメント)
 伸縮可能な水上救命器具という企画は興味深いと思いました。しかし、伸びた状態が救助に適しているかという肝心な機能について疑問に残る点もあります。デザインには様々な側面が考慮されていることが重要だと思います。更なる検討に期待します。

【審査会】

6月7日、当社本社にMiyake Design 三宅様をお招きして、当社審査メンバーと共に審査会を行いました。審査は、昨年に引き続き難航しましたが、それぞれの作品のコンセプトや特徴を確認しながら、各賞を選出しました。

【授賞式】

8月27日、当社本社にて授賞式を行いました。
受賞された学生の皆様にお越しいただき、審査員の三宅様からアワード総評と各賞受賞の学生へのコメントをいただきました。

(三宅様アワード総評)
デザインというのは、一つの事象を見る時に、多角的に見ることが大切で、いろいろな方向からちゃんと物事が満たされている上で、形がすごく魅力的であったり、企画がすごく面白いというようなことが必要です。
今回見させていただいた作品には、一方向から見た企画としての案が多く、それをちゃんと形にして、いろいろな方向から見ても大丈夫となっている作品が割と少なかったと思います。デザインというのは多角的に物事を見るという側面があるので、現在は形のデザインだけでなく、ビジネスなどでも目的に対して多角的に物事を検証する手段のひとつとしてデザインが活用されています。
いざデザインをされている皆さんには、まだ学生生活はあると思うので、今後、いろいろな方向からの要求を満たせるよう、多角的な視野を持ってデザインをしていくことを心掛けてもらえればと思います。

授賞式は無事に終了し、授賞式後には会食の時間も取らせていただきました。参加者皆で和やかな時間を過ごすことができたかと思います。
改めまして、ご参加いただいた学生の皆様、ご協力いただきました皆様、大変ありがとうございました。

本企画に限らず、キョーラク株式会社のさまざまな取組みへのご支援を引続きよろしくお願いいたします!

(受賞者の皆様と記念写真)